母に心配させたくない。そればかり考えていた私は、もしかしたらとても大事なことを母と共有してこなかったのかもしれない。



毎日楽しいこと、嬉しかったことを必死で探し、母に話してた小学生の頃。


だけど、そう毎日楽しいこと嬉しいことがあるわけじゃない。

毎日毎日探すことに疲れて、母と話すことが面倒になった中学生。




はは以外の人とも向き合うのが面倒になった高校生。


そんな私を見透かされないように、短大はここから離れたところを選んだ。





それから、まともに母と話したことはない。


結婚もロクに相談せずに決めた。
離婚に至っては電話1本で事後報告。




「ひどい娘だね」



母はきっと気づいていたのだろう。私が本心から母と向き合っていないことを。


だけど、それを責めることもせずにいつも待っていてくれた。




それから逃げ続けていたのは私。