そのまま横付けされた立花さんの車に乗せられた。




カチャリとシートベルトをかけられ、運転席に向かう立花さんの姿を視界の端に見ながら、呆然と立ち尽くす友田のシルエットを視点の合わない目で呆然と眺める。




どうしてこんなことに……





どこから掛け間違えてしまったのだろう。



何が原因だったのだろう。



どこが悪かったのだろう。





頭の中に次から次へと浮かんでくる疑問が何一つ解消されないまま蓄積されていく。




一度にいろんなことがありすぎて、思考が追い付いていかない。



それどころか、軽く頭が痺れている。





「泣くなよ」



「え?」




運転席に座った立花さんが困った顔をしながら、私の頬に触れた。


暖かい手の感触と対照的に冷えた頬




私、泣いてたんだ。




だけど、自覚した涙はますます勢い良く目から溢れ出る。



自分でもコントロールなんてできそうもなかった。





そんな私を見て、ますます困った顔を浮かべる立花さんは、無言で私にハンカチを握らせると、静かにエンジンをかけ、車を走らせた。




流れる景色も歪んでいる。




立花さんのハンカチに吸い込まれていく涙の粒。





幹線道路に繋がる道まで出たとき、それまで無言だった立花さんが静かに話始めた