「綾っ」
振り向かない私にもう一度呼び掛けながら駆け寄る足音が近づいてくる。
無意識に立花さんに繋がれていた手をギュッと握り返していたらしい。
それに気づいた立花さんは「綾……」とため息に似た声を出した。
そして、振り返らず立ちすくむ私の頭をポンっと一撫でし、私を友田から隠すように前に立った。
「……アンタ」
この場に立花さんがいるなんて思ってもみなかったんだろう。
友田の声が少し動揺で震えている気がする。
「初めましてじゃないね。立花です。綾を迎えに来ました」
「えっ?」
「はっ?」
立花さんの落ち着いた声。
それとは真逆に、間の抜けた声を出した私たち。
立花さんは、迎えに来た訳じゃない。
なのに、なんでそんなことを言うのだろう。
そんなこと言ったら、友田に余計に誤解させてしまうのに。
「綾、どういうこと?説明して」
ひどく苛立った友田の声だった。
振り向かない私にもう一度呼び掛けながら駆け寄る足音が近づいてくる。
無意識に立花さんに繋がれていた手をギュッと握り返していたらしい。
それに気づいた立花さんは「綾……」とため息に似た声を出した。
そして、振り返らず立ちすくむ私の頭をポンっと一撫でし、私を友田から隠すように前に立った。
「……アンタ」
この場に立花さんがいるなんて思ってもみなかったんだろう。
友田の声が少し動揺で震えている気がする。
「初めましてじゃないね。立花です。綾を迎えに来ました」
「えっ?」
「はっ?」
立花さんの落ち着いた声。
それとは真逆に、間の抜けた声を出した私たち。
立花さんは、迎えに来た訳じゃない。
なのに、なんでそんなことを言うのだろう。
そんなこと言ったら、友田に余計に誤解させてしまうのに。
「綾、どういうこと?説明して」
ひどく苛立った友田の声だった。

