夢中でかけ降りる。
運悪くエレベーターが階下にあって時間がかかりそうだった。
その間に友田に追い付かれたくない私は、迷わず階段を選んだ
勢いに足がついていかずに、何度も足がもつれた。
はぁはぁと息があがり苦しい。
だけど、苦しさはあがった息だけじゃない。
頭の中から消えない最後に見た友田の
顔。
ひどく傷ついたような虚ろな目をした彼の顔。
私の事を信じてもらえなかった悲しさよりも、彼にそんな顔をさせてしまったことが悲しい。
ツーっと頬を伝う涙が冷たい。
どうして好きなだけじゃダメなんだろう。
彼の傍にいて、同じ時間を過ごしたかっただけなのに……
ドンと大きな鉄のドアを開けてエントランスに出る。
薄暗かった階段から一気に明るい場所にでたため、一瞬目が眩む。
「綾?」
反射的に瞑った目のせいで、すぐそばまで立花さんが来ていたことに気づかなかった。
「泣いてるのか?」
てっきり外にいるものだと思ってたから、裏口からそっと出れば立花さんにも見つからずに出られるだろうと思ってた。
「綾、どうした?何があった?」
「………」
黙り込む私に責めるように質問を投げ掛ける立花さん。
口を開けば立花さんを責めてしまいそうで何も言えなかった。
ただ首を振るだけの私。
運悪くエレベーターが階下にあって時間がかかりそうだった。
その間に友田に追い付かれたくない私は、迷わず階段を選んだ
勢いに足がついていかずに、何度も足がもつれた。
はぁはぁと息があがり苦しい。
だけど、苦しさはあがった息だけじゃない。
頭の中から消えない最後に見た友田の
顔。
ひどく傷ついたような虚ろな目をした彼の顔。
私の事を信じてもらえなかった悲しさよりも、彼にそんな顔をさせてしまったことが悲しい。
ツーっと頬を伝う涙が冷たい。
どうして好きなだけじゃダメなんだろう。
彼の傍にいて、同じ時間を過ごしたかっただけなのに……
ドンと大きな鉄のドアを開けてエントランスに出る。
薄暗かった階段から一気に明るい場所にでたため、一瞬目が眩む。
「綾?」
反射的に瞑った目のせいで、すぐそばまで立花さんが来ていたことに気づかなかった。
「泣いてるのか?」
てっきり外にいるものだと思ってたから、裏口からそっと出れば立花さんにも見つからずに出られるだろうと思ってた。
「綾、どうした?何があった?」
「………」
黙り込む私に責めるように質問を投げ掛ける立花さん。
口を開けば立花さんを責めてしまいそうで何も言えなかった。
ただ首を振るだけの私。

