冷静でなくてはいけないと言い聞かせる。
大丈夫。
今まで大きな病気一つしたことがない母が、こんな急にいなくなるハズ無い。
とりあえず友田に事情を説明しなくては……
「………っ!」
心落ち着かせるため、深呼吸を2度して友田の方へ振り返った私の目に映ったのは、目を見開き一枚の写真から視線を反らせないでいる友田の姿だった。
ゆっくりと視線を友田から、その写真へと動かす。
「やっ……違っ」
そこに写るのは、立花さんにお姫様抱っこされながらホテルの一室に入っていく私の姿。
心地良さそうに微笑む自分の顔。
当人でさえ微笑ましいカップルの一コマに見えてしまう。
昨晩撮られた写真だろう。
飲み過ぎて記憶が無い間の出来事だと思う。
「これでも言い訳するの?アナタってどこまで図々しいのよ」
吐き捨てるようなえりさんの言葉は私にとってそれほどダメージを与えなかった。
ただ、酷く傷付いたような目で私を見る友田が弱々しく「綾……」と、私の名を呟いたのを見て
あぁ、否定しても信じてもらえない。と絶望的な気持ちになった。
大丈夫。
今まで大きな病気一つしたことがない母が、こんな急にいなくなるハズ無い。
とりあえず友田に事情を説明しなくては……
「………っ!」
心落ち着かせるため、深呼吸を2度して友田の方へ振り返った私の目に映ったのは、目を見開き一枚の写真から視線を反らせないでいる友田の姿だった。
ゆっくりと視線を友田から、その写真へと動かす。
「やっ……違っ」
そこに写るのは、立花さんにお姫様抱っこされながらホテルの一室に入っていく私の姿。
心地良さそうに微笑む自分の顔。
当人でさえ微笑ましいカップルの一コマに見えてしまう。
昨晩撮られた写真だろう。
飲み過ぎて記憶が無い間の出来事だと思う。
「これでも言い訳するの?アナタってどこまで図々しいのよ」
吐き捨てるようなえりさんの言葉は私にとってそれほどダメージを与えなかった。
ただ、酷く傷付いたような目で私を見る友田が弱々しく「綾……」と、私の名を呟いたのを見て
あぁ、否定しても信じてもらえない。と絶望的な気持ちになった。

