「い、いえ大丈夫です」と慌てて顔を背けても、時すでに遅し。
立花さんの長い睫毛が目の前にある。
コツンと充てられた額と額。
「た、た、立花さんっ」
反射的にその胸を押し退けるのとほぼ同時に離れた立花さんの顔。
「熱は無いね。ということは、まだ酒が残ってる?」
一層真っ赤になった私の顔をクスリと笑う立花さんは、絶対に確信犯だと思う。
人の反応で楽しんでいる。
ギロリとひと睨みするも、完全にスルーされ、相変わらず余裕な笑みを浮かべる彼の顔は悔しいほどカッコいいと思う。
ちょっと……いや、かなり意地は悪いけど。
「綾にそんな挑戦的な目で見られるのも悪くないね。元気になったってことかな?」
「立花さん……」
昨日私に会ったときから立花さんはずっと私を元気付けようとしていたのかもしれない。
「忙しいのに、立花さんに気を使わせてすみません。お陰で楽しい時間がーー」
立花さんの長い睫毛が目の前にある。
コツンと充てられた額と額。
「た、た、立花さんっ」
反射的にその胸を押し退けるのとほぼ同時に離れた立花さんの顔。
「熱は無いね。ということは、まだ酒が残ってる?」
一層真っ赤になった私の顔をクスリと笑う立花さんは、絶対に確信犯だと思う。
人の反応で楽しんでいる。
ギロリとひと睨みするも、完全にスルーされ、相変わらず余裕な笑みを浮かべる彼の顔は悔しいほどカッコいいと思う。
ちょっと……いや、かなり意地は悪いけど。
「綾にそんな挑戦的な目で見られるのも悪くないね。元気になったってことかな?」
「立花さん……」
昨日私に会ったときから立花さんはずっと私を元気付けようとしていたのかもしれない。
「忙しいのに、立花さんに気を使わせてすみません。お陰で楽しい時間がーー」

