【続】恋愛のやり直し方

照れもせず堂々とした立花さんと、爪の先まで赤くなってるんじゃないかと思う私。



完全に形勢逆転。




「今さらだろ?それに、お前が聞きたがったんだろ?」



「そうだけど……」




この逆転劇を狙ってそんな事をいったのだろうか?




「邪推だな。俺は疑ってもお前を想う気持ちは疑うな」


「な…なんで分かったんですか?」




まるで私の頭の中を見通したような言葉に驚いて見上げると、プッと笑った立花さんと視線があう



「最近の綾は顔に考えてることがダダ漏れだよ。

会った頃は何考えてるか分からない女だったけど、いまは素直に感情が現れるようになってますます目が離せないよ」




憂いを含んだ笑顔で私を見つめる立花さんの目が細められる。



「綾のこの変化をもたらしたのが俺じゃない誰かってことは気に入らないけどね」



立花さんの長い指が私の髪をすく。




まるで我が子を慈しむようにも思えるその指先の動きに、立花さんの気持ちが乗せられているような気がした。




立花さんが私を必要としている。