ピピッとキーの解除音がして、開けられた助手席のドア
ヒラヒラとしたフレアスカートに気遣いながら乗り込むと、私が完全に乗ったことを確認して静かに閉められるドア。
いつも通り立花さんのエスコートは完璧だ。
「さて、参りますか姫」
運転席に乗り込んだ立花さんは、クラクラするほど眩しい笑顔でそう言った。
「よ、よろしくお願いします……でも…」
「でも?」
「ちょっと、緊張してます。あ、ちょっとじゃなくて、だいぶ…緊張してます。だから、もしかしたら、立花さんにご迷惑をおかけするかもしれないです」
勢い余って『めちゃくちゃおいしいご飯奢ってください』なんて言ったものの、よく考えたら立花さんは、超一流企業の社長さんで、その彼の『おいしいもの』なんて、私の想像がつかない。
ものすごい高級店に連れていかれたらどうしよう。
テーブルマナーなんて身に付いてない。
せっかく連れていってくれても、立花さんに恥をかかせてしまうのではないかと尻込みする。
ヒラヒラとしたフレアスカートに気遣いながら乗り込むと、私が完全に乗ったことを確認して静かに閉められるドア。
いつも通り立花さんのエスコートは完璧だ。
「さて、参りますか姫」
運転席に乗り込んだ立花さんは、クラクラするほど眩しい笑顔でそう言った。
「よ、よろしくお願いします……でも…」
「でも?」
「ちょっと、緊張してます。あ、ちょっとじゃなくて、だいぶ…緊張してます。だから、もしかしたら、立花さんにご迷惑をおかけするかもしれないです」
勢い余って『めちゃくちゃおいしいご飯奢ってください』なんて言ったものの、よく考えたら立花さんは、超一流企業の社長さんで、その彼の『おいしいもの』なんて、私の想像がつかない。
ものすごい高級店に連れていかれたらどうしよう。
テーブルマナーなんて身に付いてない。
せっかく連れていってくれても、立花さんに恥をかかせてしまうのではないかと尻込みする。

