【続】恋愛のやり直し方

顔が近くにありすぎて身動きができない私を見て、クスクス意地悪く笑う立花さん。



「ホントにかわいすぎ。このまま持って帰りたくなる」



「もう、からかわないでください」



「嘘なんて言ってないから」



相変わらずクスクス笑いながら言われても説得力ない




トンと立花さんの胸を押し退けると、その手を捕まれる



「綾……お前どれだけ煽るんだよ」





かすれた声が切なさげに聞こえる。




「立花さん?」



顔をあげると、目が合う。



艶っぽいその目に触れた瞬間、以前立花さんと成り行きでしたキスの記憶が甦ってきた。



かぁーっと熱くなる頬。



目を細くした立花さんの目と絡むことしばし




『んっんんっ』という咳払いでハッと視線を外した。





咳払いの主は、不機嫌そうな顔で立っている。



「お取り込みのところ悪いんだけど、そういう事は別のところでやってよ」



ふんっ。と鼻息が聞こえてきそうなほどの不機嫌さいっぱいの顔。