【続】恋愛のやり直し方

その場に突っ立っているのもどうかと思われて、そっと立花さんの座るソファーに近づく。



側に近づいてもなお、起きる気配はない。




やっぱり、起こすのはやめておこう。





斎藤さんに施してもらった魔法は無駄に終わってしまうけれど、今はこの寝顔を守ってあげたいと思った。





色んなものをその背中に背負い、弱音の一つや二ついいたいはずなのに、それを口にしない。




男の人ってそういうところが損だなと思う。

今だ男の人の弱音を良しとしない風潮




立花さんも……そして友田も……




友田の名前が頭に浮かんだだけで、胸がギュッと締め付けられる。




こんなことでも、まだ私の中で消化されずに居座る友田の存在を思い知る。



彼らの中に どのくらい弱音がつまっているのかなんて分からない。


だけど、彼らがその弱音に押し潰されないようにするために手助けができたらいいなと思う





今となっては友田の手助けになることはできないけれど。