【続】恋愛のやり直し方

「ちょっと、そんな渋い顔しないでよ。分からないなら教えてあげる。

『いい女』ってのはね、外見じゃないのよ。外見なんてどうにでもできるの。だけど、中身は時間をかけて作り上げていくものなの。張りぼてじゃすぐにボロが出るわ。

あたしね、こんな職業だからいろんな女の子達に会ってきたの。その中でも綾ちゃんあなたの人の気持ちに添う心はスゴいものよ。自信持ちなさい」


「斎藤さん……」



手を止めなかった斎藤さんが、その瞬間手を止め、私を優しく後ろから抱き締めてくれた。



「綾ちゃんがどんな人生を送ってきたのかなんてあたしには分からないけど、あなたを育ててくれた人は愛情溢れる人だと思うわ。

その愛情を今度はあなたが自信に変えて、堂々と生きていかなくちゃね」



いつもイタズラっ子のような振る舞いをする斎藤さんの口から、そんな優しい言葉が聞けたことが一層心に響く。



私の中にずっとあった塊



『実の父親に疎まれた自分』




その事がずっと自分の存在自体に自信が持てなかった。