【続】恋愛のやり直し方

二人の気持ちは分かった。


だけど、今すぐにどうしたら良いのかなんて私には分からない。




だけど、二人のために考えようと思う。


「ごめんね。すぐにいい案が出てこないの。だけど、私も一緒に考えるから。だから、真理子も竜くんも焦らずに向き合っていこうよ。ね?」




「綾……」
「綾さん」



私の問いかけに、二人同時に同じ反応をする。



そして二人同じく苦笑してる。




これだけみればお似合いなんだけどな……




「さて、考えようと思ったら、お腹減っちゃった。竜くんのお粥頂くね」



妙な空気を払拭したくて、大袈裟に「お手前拝見」と、土鍋の蓋をあける。




すると、同じように鍋を覗いた真理子が、竜くんをペシっと叩く。




「ほら、アンタのせいで冷めちゃったじゃない。温め直してきてよ」



「かしこまりましたぁ」



そして、竜くんもいつもの竜くんに戻る。



軽やかに鍋を片手に立ち去る竜くんを見送りながら、真理子にだけ聞こえるように「ありがとう」と伝えた。



きっと真理子は、赤ちゃんのことをもう少し後まで黙っている予定だったのだろう。


だけど、友田の事で落ち込む私の気を逸らすために話してくれたのだ。