【続】恋愛のやり直し方

「なにがあったんだか知らないけど、綾はさ、しっかり愛されてたんじゃないの?

この前アンタがうちの会社に来たときだって、アンタの顔見て血相変えて飛び出していったんだから」



真理子の言葉を聞きながら、胸がギューっと締め付けつけられる。



だって、それは真理子の言葉でありながら友田の告白のように思える。




『俺がどれだけ綾の事を好きだと思ってるの?』




ニヤリと笑いながら友田がそう言っているかのように、真理子の言葉ひとつひとつが私の胸に突き刺さる。




「泣くほど好きなら戻ればいいじゃない。あの男は待ってるわよ」




「………」




ポロポロと流れる涙が邪魔して、声がでない。


顔を振って真理子の言葉を否定すると、真理子がフワッと笑った。




「友田の実家の事?」




真理子は友田の実家の事を知らない訳はなかった。

隠しても仕方がない。

私は、ポツリポツリと友田と緑風館の事を話始めた。



途中真理子から2、3質問された以外は黙って聞いてくれた。






「なるほどね。あの女将も一筋縄ではいかないからね。アンタガ敵う相手じゃないわよ」