それから連行されるようにお店の中へ引き入れられて、温かいハーブティを淹れてもらった。
カップを持つ手が震えていたことをひどく恥ずかしく思って、持ったカップをそのまま戻すと、彼女は苦笑しながら私の手を握った。
もう一方の手でやさしく背中を擦りながら「もう大丈夫」って呪文のように耳元で囁く彼女の声が、まるで催眠術のようにウツラウツラと意識を不鮮明にしていった。
その後の記憶は曖昧で、覚えているのは怖い顔してお店に走って入ってきた竜くんの顔。
息も絶え絶え私の顔を見た瞬間
「なにやってんすか」っていきなり怒鳴った。
その声で遠退いた意識。
薄れていく意識の端で必死に「友田に連絡はしないで」ってお願いしたような気がする。
次に気がついた時には、真理子の家だった。
目が覚めると、なぜか困った顔の 竜くんがいた。
「綾さんすみませんでした。俺、綾さんの………その身体のこと知らなくてつい」
と竜くんには珍しく歯切れの悪い言い方をした。
きっと真理子に私が大声に過敏に反応して、 気を失ってしまう事を を聞いたんだと思う。
「ごめんね。竜くんは悪くないのに。私を心配してくれただけなのにね。嫌な思いさせてごめんなさい」
「綾さん……」
私から視線を逸らした竜くんは、パシンと自分の膝を叩いた
カップを持つ手が震えていたことをひどく恥ずかしく思って、持ったカップをそのまま戻すと、彼女は苦笑しながら私の手を握った。
もう一方の手でやさしく背中を擦りながら「もう大丈夫」って呪文のように耳元で囁く彼女の声が、まるで催眠術のようにウツラウツラと意識を不鮮明にしていった。
その後の記憶は曖昧で、覚えているのは怖い顔してお店に走って入ってきた竜くんの顔。
息も絶え絶え私の顔を見た瞬間
「なにやってんすか」っていきなり怒鳴った。
その声で遠退いた意識。
薄れていく意識の端で必死に「友田に連絡はしないで」ってお願いしたような気がする。
次に気がついた時には、真理子の家だった。
目が覚めると、なぜか困った顔の 竜くんがいた。
「綾さんすみませんでした。俺、綾さんの………その身体のこと知らなくてつい」
と竜くんには珍しく歯切れの悪い言い方をした。
きっと真理子に私が大声に過敏に反応して、 気を失ってしまう事を を聞いたんだと思う。
「ごめんね。竜くんは悪くないのに。私を心配してくれただけなのにね。嫌な思いさせてごめんなさい」
「綾さん……」
私から視線を逸らした竜くんは、パシンと自分の膝を叩いた

