【続】恋愛のやり直し方

刺客の登場 (35/46)
暖かいはずなのに、手先が凍っているように冷たくなる、


徐々に感覚すらなくなってくる。





早く友田の声を聞きたいような、聞きたくないような・………




ジンジンと痛みだした指先を擦り合わせていると、それに気がついた友田が私の手を包み込むように握る



そして、ハァーっと息を一つ吐いてえりさんの方へと向きなおした





いよいよ口を開く。



そう思ったら、私の体から血液の循環が定位ししたように、頭がボーッとする。




「えり……あのさーー」



隣で聞こえるはずの声はやけに遠くに聞こえる。


だけど、それは先ほどまでの冷たい声ではなかった。



それは、まるで子供を優しく諭すような声色。


その声色が意味するものーー





きっとこれから友田は、彼女に何かを説得するのだと分かった。




それは、私にとって都合の悪いものでは無いだろう。


ほっと安心したのもつかの間、えりさんもそれが分かったのか、友田のその先の言葉を遮るように大声を出した。