【続】恋愛のやり直し方

「今!今、聞きたい」


半ば友田の声をかき消すように勢いよく出た言葉は、自分でも驚くほど大きな声になってしまった。



あぁ、余裕がないのバレバレ。




言い終わってから恥ずかしくなるとか……ガキっぽさも甚だしい。


でも、やっぱり今聞きたい。



私だけ知らない疎外感のまま、えりさんが帰ってしまうのは嫌だった。



そんな私の心の中を見透かしたような顔をした友田は、ポンと私の頭に手をのせて、すごく優しい顔を向けた。






「綾、だから後で……」



まるで子供に諭すような優しい声。

でも、今はその声にも私のささくれだった心は解けなかった


私だってこの場で聞くことが最善だとは思っていない。
後でちゃんと友田が説明してくれるってことも分かってる。


だけど………



「わ、私だけ知らないのは嫌なの」


言葉では本心を隠しているつもりだった。
でも、 無意識に視線を えりさんへと向けていた。


それに気づいた彼女は、少しだけ口の端を上げた。



「あや……どうしたの?」


ため息混じりに私の名を口にした友田。
呆れてるというよりは、困っているみたいだ。


私の目の中の光を探るように視線を絡ませる友田。




この醜い嫉妬心が分かってしまう。
そう思った瞬間、私は友田の目を避けるように俯いた。