【続】恋愛のやり直し方

『友田の背負っているもの』



そう言われてピンと来るものが小説以外に浮かばなかった私は、やっぱりえりさん以上に友田を知らないらしい。



無言でいる私を見て、クスリと笑うえりさんを呆然と見つめる。




「もしかして、ホントに知らなかったの？呆れた。

直樹も直樹よ。これじゃあ、付き合ってるなんて言えないじゃない」



「えり黙って。綾には ゆっくりと話そうと思ってるの 」



何か続けて話そうとしていたえりさんを遮る友田。


ピシャリと言い切った友田に、面白くない顔をしたえりさんを目の当たりにしてもなお、私の気持ちはスッキリしない。




きっと友田は私を気遣ってくれたのだろうと思う。

だけど、私は友田が遮ってしまったえりさんの言葉の先の方が気になってしかたがない



二人は知っていて、私だけが知らない。



それが、とても居心地が悪い。



そんな私を察してか、えりさんがクスリと笑う


そして、それを見てとmドアが私の手を握る力を少し強くする。



「綾、あとでちゃんと話すから」



きっと、私が気にしてることもちゃんと分かってくれているのだと思う。

そして、この場で話しても良いことなんてないってことも分かってて、そういってるんだと思う。



だけど、勝ち誇った顔で私を見つめるえりさんの前では………それをすんなり受け入れ、友田が話してくれるのを素直に待つことなんてできなかった