【続】恋愛のやり直し方

そんな私の感情とは無関係に時間は流れていく。


無情にもやかんがお湯が沸いたことを教えてくれる。




静まりかえった室内に響く軽快な音。



慌ててガスを止め、セットしたフィルターに注ぎ込む。




フワッと香るはずの コーヒーの匂いが、今は感じられない。



少し大きめのカップと、 ソーサーは、人の出入りが多くなったため用意したもの。


偶然見つけて、一目惚れしたものだった。


大きめのソーサーには、茶菓子が乗るスペースがある。


そこに、この前竜くんに教えてもらったカフェで買ってきたマカロンを乗せる。




あぁ、友田と一緒に明日のおやつにしようと思ってたのに……


このカップのデビューと、楽しみにしていたマカロンを、今日ここで彼女に出すことになるなんて、買ったときには思っても見なかった。



それだけで、ズシンと気持ちが沈むのが分かった。




友田用にインスタントコーヒーを淹れ、トレーにのせて、キッチンを出る。



もちろん、足取りは重い。



だけど、ここは避けて通るわけにはいかない。



私の知らないところで、私の将来が決まるのは嫌だ。