【続】恋愛のやり直し方

気持ちが固まると、案外行動は早い方だ。


さっそく今晩話してみよう。






「とりあえず出してください」





「えっ？」



突然掛けられた声にハッと我に返った。



考え事をしていたせいで、自分がどんな状況にあるのかを瞬時に、思い出して理解することができなかった。




グルリ視線だけ辺りを見回す。





ここは、タクシーの中だ。




側には私を隠すように窓ガラスに背を向けて乗る友田。





そっか。

私を周りの視線やカメラから隠してくれたんだ。



そう言えば、気を付けなくちゃいけないのは、記者よりも一般人だって言ってた。


最近は一般人の方がモラルなくネットに情報を流しちゃうからって。




やっと状況が理解できた。




「あ、ありがとう」


私みたいな一般人でも、友田と一緒にいるってことで、話題にされるらしい。


そういうことから、友田は完璧に私を守り続けてくれている。