【続】恋愛のやり直し方

それに対して、再び「いいの」と自分の行く先へと歩き出そうとする友田。



今度は私が「ダメでしょ」と足を踏ん張り反対側へ……



まるで幼い頃に遊んだシーソーごっこのような動き。




引かない大人2人が、何度かそのやり取りをしていると、チラホラと他所からの視線を感じる。


中には


「あれ?どっかで見たことない?」「あの人だよ、テレビに出てる作家だよ。キャー本物」


なんて言いながら写メを撮ろうとし始める人まで出てきた。


それに気がついたのは、私だけじゃないらしく、友田は「チッ」と小さく舌打ちをして、私の頭を、自分の胸の中に隠すように抱えて歩き出した。

「悪い。ちょっとこのまま我慢して付いてきて」




早口で喋る友田に、頷いて返事をする。


元々、足の長さにかなりのハンディがあるのに、スゴいスピードで歩を進める友田に付いていくのは大変だった。


途中何度も足が絡まりそうになった。