見渡せば、もう駅についていた。
日向の背中を見送りながら、気がついた。
ーーー私たち、ほとんど笹原の話ししかしてない。
ていうか……。
本当に日向はいつも、突然だ。
前の時もそうだった……。
一年の夏だっけ。
確かその日私は、日直だった。
先生から渡されたノートを積み上げていたから、前が見えなかったんだ。
廊下で誰かと衝突した。
それが日向。
私も日向も謝って、日向はノートを一緒に拾ってくれた。
ノートを渡してもらうときに目があって。
突然、
「好きです」
って言われた。
それから慌てたように、自分の名前を言った。
不思議な人だなって思った。
後から、その人が怜音と香澄の好きな人だって聞いた。
日向の背中を見送りながら、気がついた。
ーーー私たち、ほとんど笹原の話ししかしてない。
ていうか……。
本当に日向はいつも、突然だ。
前の時もそうだった……。
一年の夏だっけ。
確かその日私は、日直だった。
先生から渡されたノートを積み上げていたから、前が見えなかったんだ。
廊下で誰かと衝突した。
それが日向。
私も日向も謝って、日向はノートを一緒に拾ってくれた。
ノートを渡してもらうときに目があって。
突然、
「好きです」
って言われた。
それから慌てたように、自分の名前を言った。
不思議な人だなって思った。
後から、その人が怜音と香澄の好きな人だって聞いた。

