「佐々木」 「……」 「佐々木……」 呼ばないで、呼ばないで。 泣いてしまうから……。 「好きだ」 「……っ⁉︎」 ぎゅっ。笹原の腕に力がこもった。 「佐々木が、好きだ」 「さ、笹原」 声が、震えた。 ねえ、笹原。 今、どんな顔してる? 「何言われても、嫌いになれねーんだよ……。 どうしようもないくらい、好きだ」 嬉しい。嬉しい。 笹原が、私を好き。 そんなの、嬉しいに決まってる。 「佐々木の気持ち、聞かせて」 「っ、」