「……なんでっ」
その声が聞こえたのと、私の足が止まったのは同時だった。
「なんで、何も言わねーんだよ」
バサッと、鞄が音を立てて私の腕から滑り落ちる。
笹原に、後ろから抱きしめられている。肩に笹原の両腕がある。
「笹原、何を……」
「そんなに俺のこと嫌いになったのか?」
「笹原っ」
「なぁ、俺なんかしたか?」
「ちょ、苦し……」
笹原の声が耳元で聞こえて、響く。
悲しそうな声が、響く。
「こう言ったら、少しは抵抗するかと思ったのに……」
つまり、さっきの言葉は笹原の望んだことじゃないって事……。
どうしよう、嬉しいとか思ったりしてしまう。
私は最低なことをしたのに。
その声が聞こえたのと、私の足が止まったのは同時だった。
「なんで、何も言わねーんだよ」
バサッと、鞄が音を立てて私の腕から滑り落ちる。
笹原に、後ろから抱きしめられている。肩に笹原の両腕がある。
「笹原、何を……」
「そんなに俺のこと嫌いになったのか?」
「笹原っ」
「なぁ、俺なんかしたか?」
「ちょ、苦し……」
笹原の声が耳元で聞こえて、響く。
悲しそうな声が、響く。
「こう言ったら、少しは抵抗するかと思ったのに……」
つまり、さっきの言葉は笹原の望んだことじゃないって事……。
どうしよう、嬉しいとか思ったりしてしまう。
私は最低なことをしたのに。

