Your smile once again

「えっと合意の上、なのかな?」

俺は焦ってそんな変なことを聞いた。

聞いてから、女の子の方へ目を向ける。

女の子の顔はここからでは見えなかった。

だけど、明らかに男を嫌がっているし、男は女の子の腕を床に押し付けている。


「……じゃないみたいデスネ」
「んだぁ、テメェ」
「あのさ、せっかく受かった高校退学になりたくないでしょ?」
「あぁっ?」

俺は中に一歩入り、ドアを通れるようにした。

笑顔を向ける。


「チッ」

舌打ちしながら、男は出て行った。

うっわ。香水くさ。


俺は廊下に顔を出して、そいつの後ろ姿にべーっと舌を出した。


さて、と俺は女の子を抱き起こそうとした。

震えて動けないだろうから。