Your smile once again

「戻るか……」

俺は肩を落として、方向を変えた。

入学早々、ついてない-----。


ガタンッ。ドサッ。


俺は何か物音が聞こえて、はたと足を止めた。

「今の音」


一番奥の部屋からだった。

物音と一緒に、低いぐぐもった声も聞こえて来た。

不思議に思い近づいて行くと、そこには『第三図書室』というプレートがかけられていた。

俺は迷うことなくドアを開けた。


「え」

瞬間、思わず驚愕の声が漏れた。

俺の足元では、細い女の子にまたがるなりヤンみたいな男が。

その男はギロリと俺を睨んだ。
多分、同じ一年生。

これは……もしかしなくても……。