Your smile once again

「……相変わらずだね」


私は肩をすくめた。

女子がくれたんだろう。

聞かなくてもわかる。


「……たこ焼きもらう」


ガサガサとビニール袋を漁り、たこ焼きを発見した。ぱくり、とそれを頬張る。


「んー、じゃあ俺は焼きそば。
……佐々木紅生姜食べる?」
「えっ、笹原って紅生姜食べれないの?」
「だって……辛いじゃん」


子供みたい。

私はそう思って、思わず笑みがこぼれる。

そして笹原は私のたこ焼きの上に紅生姜を乗せた。


笹原の苦手リストの、社会の下に紅生姜が追加された瞬間だった。


「そーいや4時から、体育館でライブあるってさ」
「へぇ、そうなんだ」
「見に行く?」
「笹原が行くなら行くよ」