Your smile once again

二人で話しながら、スタンドを歩いていた。

「あ、笹原だ」

笹原が走り出す。
前髪が風になびいていた。

スタンドから女の子の黄色い歓声が聞こえる。

「人気者だねー」


私は感心しながら言った。

その時、葵が私たちの前を通り過ぎた。

「おい、葵」


柊真が彼に声をかけた。

葵がその声に気づいて振り返る。

「あ、柊真。相澤も」
「やっほー、葵」


あ、よかった。普通に話せた。


「佐々木と誰かが仲良く話してるぞ。」
柊真の言葉に、グラウンドに視線を落とした。

保健委員のテントの下、琴那と茶髪の人が話していた。


見たことが無い顔だ。

三年生かな?


「……」
葵が黙る。


その目は、悲しそうな、悔しそうな、そんな目だった