「ゲフンゲフン」


その声に、私は我に返った。

笹原が、気まずそうに咳払いしていた。


「お取り込み中、悪いんだけど……。

みんな注目してます……。」

「へ?」


私は海翔の胸から離れた。


視線がこっちに向けられていた。

痛いくらいに。


「だっ……、だぁぁぁぁあぁあっ‼︎」