私には……、
私にはお母さんがいない。
私のお母さんは、この世にいない。
中3の夏に、死んだ。
……その瞬間を、私は見てた。
それから血がダメになっちゃった。
赤色も。
お母さんは、優しかった。
でも、私を守ってくれたことは、一度もない。
多分、愛されてなかった。
お父さんとの子供だから。
父親は知らない。
多分、生きてるけど、どこにいるか分からない。
知りたいと思わない。
元々、お母さんとも仲悪かったし。
私は嫌われていたから。
身寄りがなかった私は隣にすんでた、幼馴染みの家に引き取られた。
…あ、笹原も知ってる。
大翔の家。
おじさんもおばさんも、良くしてくれたけどやっぱり落ち着かなかった。
学校に行ったらいじめられた。
だいぶ前から、女子の反感は買ってたんだけどね。
親友に裏切られてからは、ほとんど笑わなくなっちゃった。
もう、誰も信じない。
信じたら、裏切られる。
裏切られたら、傷つく。
私はこれ以上傷つきたくなかった。
だから、人と関わるのをやめた。

