Your smile once again

俺は黙って、ドアを開けた。


「悪い、ちょっと見てくる」
「ひまわりっ!!」


相澤の声。
俺は無視して、部屋から出た。

走り出そうとしたとき、俺の足は止まった。


「葵っ!!」
の、声で。

女の口から、名前を呼ばれたのは久々だった。

高校入学以来、ひまわりと呼ばれ続けていた。

「葵、葵はーーー。琴那が、好きなの?」

相澤が後ろで必死になっているのが分かる。
俺だって、なにも感じないわけではない。
「……あぁ」
「……っ!」

俺は振り向いた。


「俺は、佐々木が好きだ」


そう言い残して、走り出した。