それから一週間たった。
「琴那。ちょっと!」
授業が終わり、部活がある人たちが移動し始める。
「あの子なんなの?」
怜音が笹原にベッタリくっついてる、奈々を横目で見ながら言った。
彼女は、ここ一週間、笹原にベッタリで私は笹原とゆっくり話していない。
笹原が入っているバスケ部のマネージャーになったらしい。
怜音はご機嫌斜めだ。
「笹原には、琴那がいるのにっ!」
「怜音。落ち着きなよ」
香澄が怜音をなだめる。
いや、だから私達付き合ってないって……。
「だってっ!あの子おかしいよっ!この前だって『琴那先輩ってどんなシャンプー使ってるんですか?』って聞いてきたしっ!」
私はげんなりする。

