「…買い物行こ」 家に来る理由はわからないけど、ご飯は作ってあげたいと思った。 少し肌寒くなってきた今日この頃。 カーディガンを羽織って、荷物を持って玄関に向かう。 「あ、携帯…」 玄関で、充電器に差したままだった携帯の存在を思いだし、引き返す。 携帯を鞄の内ポケットにしまい、ドアノブに手をかけた。 ──その時。 「だから、無理だって」