「お待たせ〜」 いつものカフェで待っていると、ゆりえが走ってやってきた。 「ごめん、急に」 「いいよー、暇だったし」 ニコッと笑うゆりえに、小さく笑顔を返した。 「今日はどうしたの?」 注文したコーヒーがテーブルについてから、ゆりえが切り出した。 「あ…じ、実は…」 言うときがきた。 ゆりえにすら緊張してしまう。 「あ!」 するとゆりえが何か思い付いたように言い、驚いて肩が跳ねる。