「…はぁ……」 いつの間にか、あたしはソファーに押し倒されていた。 キスが終わったときには、お互い肩で息をしていて 恥ずかしいのか苦しいのか、もうよくわからない。 「…蓮くんの、バカ…」 「…は?」 「なんでこんなことするの?…梶麻奈美さんと熱愛って聞いて…諦めなきゃって…」 「え?」 「あたしが、どんな気持ちで─…」 そう言って、流れる涙を隠すように手で顔を覆っていると 手を掴まれ、ソファーに押さえつけられる。