どんなに強く押しても、逃げようとしても


蓮くんの腕からは逃れられない。




後頭部に回された手と、背中に回された手。



どちらの腕も、強く優しくあたしを包むから


逃げられない、逃げたくない。




そんな矛盾した感情が入り混じる。





「蓮…く、ん…」



「黙れ」




聞いたことのない強い口調と、熱いキス。



決して乱暴なんかじゃなくて。


それでいて強引で。





あたしはまた、どんどん


蓮くんに

ハマっていってしまうの。