掲示板何て使ったことは無かったが、何となく興味本意で覗いてみた。

幾つか気になるスレッドがあったが、書き込めない。

人見知りはネット世界でも健在らしい。


仕方なく他のスレッドをお手本にしながら自分のを立てた。

程なくして書き込みが1件。

「今晩は」

たった3文字にドキドキしている。

「今晩は。」

ようやく返事を書き込み息をつく。

「お話いい?」

2回目の書き込み。

「はい。
餅ろんです。」

しまった…。
緊張しすぎて変なところで変換してそのまま書き込んでしまった。

どうしよう…、相手は引いてしまっただろうか…?

びくびくしながらリロードを繰り返す。

「緊張しなくていいよ
ごめん、リアルにぷってなった(笑)」

恥ずかしくて顔は真っ赤だ。
でもこの人は画面の向こうで笑ってくれたらしい。

「すいません!
間違ってしまいました(汗)」

少し緊張が解れた気がする。

「気にしないでー
それより君は女の子かな?」

返事はすぐにきた。

「はい。
貴方は男性ですか?」

ベッドに寝転がり返事を待つ。

「そうだよ
よろしく」

「よろしくお願いいたします!
あの、お名前何ですか?」
画面の向こうの相手を想像する。
想像の中の相手は凄くイケメンだった。
本当にこんな顔だったりして、何て思ってしまう。

「ここでの名前まだ決めてないんだ、ごめんね
勝手に呼んで?

それと敬語禁止!
俺堅苦しいの苦手だから(笑)」

返事を確認するなり相手の呼び方を考えてしまう。

「えと、たろさんは?
ななしといえば太郎かなって。

敬語やめるね。」

残念すぎるネーミングセンスに落胆しつつ返事を待つ。

「分かった
じゃあそれで呼んで

俺今日は落ちるね
またくるから」