「いやぁ~。 サクヤちゃんとは何年ぶりだろうねぇ?」 「はぁ…?」 クーラーの向きをちょっとずらしながら千さんの話しに耳を傾ける。 「確か…サクヤちゃんが小学校入学の時~…くらいだったかしら?」 小学校、入学…。 「入学のお祝いに叔母さんのとこの旅館に泊まったのよ?」 『覚えてないかしら?』っと最後に付け足した。 「…あー、はい。 まだ……小さかったですから。」