「さあ、恋々お嬢様明日はお早いですから早めにお寝になったくださいね。」 そうか、もう明日からこの家で過ごせないのね。 さようなら、私の部屋。 さようなら、私の家。 さようなら、家政婦のヨネさん。 さようなら、お母様、お父様。 さようなら…私の…青春たち…。 まだ肌寒い3月、春へと向かう風に逆らうように私の不安は深まるばかりで…。