彼方は、先生だけど旦那様。


「はい!お弁当です、
今日も頑張って下さいね!」

「ありがと。恋々もね。」

そういってお弁当を受け取る薫様。

…私は今、ちゃんと笑顔を
作れているでしょうか。

「じゃ、行ってくるね。」

「はい!行ってらっしゃいませ!」


「……あ、」

ドアを少し開けてこちらへ振り返った
薫様。

「どうされました?」





「…何で悩んでるかわかんないけど
むり、しちゃだめだからね?」


!!


「…あ、いえ私は大丈夫です!」

「…大丈夫そうには見えないけど。
僕に言えないことなら無理に言わなくていいからさ、泣きたくなったら
僕に言うんだよ。いいね?」


薫様…。
そんな優しいこと言われたら
泣きたくなってしまいます。
でも、一番辛いのは愛里爽だから…。
私は絶対泣きません。


「ありがとうございます。
その時は頼らせてもらいます。」

その言葉にコクンと一つ頷くと
薫様は出て行きました。