**side美織**

昨日は、家にかえったら伊織のことを思い出してずっと泣いていた。

[美織~!起きなさいよ~!]

お母さんが起こしに来ても、部屋から出たくない。目元が腫れてるし、学校にも行きたくない。

[伊織くん来ちゃうわよ~!]

え?!伊織は彼女がいるんだから…

と、いいつつも急ぎ足で支度をすませて、玄関に向かった。

そこにいたのは…むっすりした伊織が立っていた。

[おっそーい]と。

[ごめんごめん。]

[寝坊かぉ?(笑)]

あたしに、構わないで…
ほんとは、彼女といたいくせに。

同情ならもういいから…

これ以上一緒にいると、気持ちが溢れて止まらなくなるから…。

[どうした?元気なくね?(笑)]

笑わないで…。
あたしを突き放して…。

[まさか~、俺に彼女が出来たから?]

[あたしに構わないでよっ!]

やばい!感情的になってしまった。

[は?なにそれ…。]

怒った?怒ったよね…。
ごめんね。最低な幼なじみで…。

[今日のお前よくわかんねーわ。]と、言葉を残しあたしをおいて先へと行ってしまった。

どうして、上手くいかないんだろう…。