ケンタが言いかけたところで、敦也が止めた。


...どうしたんだ?



「...アレ...」



そう言って敦也が前を指差した。



「「アレ??」」



...前がどうかしたかよ。


ただ、ハゲの校長が話してるだけじゃん(笑)



「新しいセンセ?」



ケンタが言った。


“新しいセンセ”??


...あぁ、何か今日敦也が言ってたっけ?


ふと前の隅の方を見てみると、女がちょこん、と座っていた。


あぁ、アレか...(笑)



「...可愛い...けど、」


「「...けど?」」


「俺のタイプじゃない」



...そこかよっ!←


何か、聞いて損した気分だわ(笑)



「どっちかっていうと、蒼のタイプっぽい」


「はぁっ?!」



いきなり敦也が訳のわかんねぇコトを言ったから、マジでビックリした...。


...今、何て?



「俺の...タイプ?」


「うん。何かさ、ちっこくて可愛くて、純粋っぽそうな人。守ってあげたくなるよーな感じ?」


「...は?」



...俺って、そんなタイプ?


っつか、何でお前が俺のタイプ語ってんだよ(笑)


俺、正直今まで本気で人を好きになったコトないんですけど。