‐side 茉莉‐
私、今、す-っごくヤバい状況にいます。
茶髪美少年の顔が、目の前にあります。
「━━っ///」
キス出来そうなくらい近い距離。
抵抗したいのに、体が固まってしまっていて動けない。
や、ヤバい━━っ...!!
そう思った瞬間、
━━プルルルップルルルッ━━
っと、保健室の電話が鳴った。
「~っ」
私は咄嗟に離れ、電話の方へ走った。
「ハイッ、保健室上戸です」
...ヤバい。
今のはヤバい。
心臓がドキドキ言ってるよぉ...。
そして、電話は対した内容ではなく、すぐに終わった。
━カチャッ━
「...」
電話は終わったけど、どうすればいいのかわかんない...。
うぅっ...。
沈黙イヤょ...。
「...蒼」
「へっ...?」
急に、茶髪美少年くんが何かを言った。
な、何...?
「栗原 蒼。俺の名前だから」
「くりはら...あおいくん...」
「ぅん、じゃ、またね」
「ぁッ、うん...」
そう言って栗原くんは、ニコッと笑顔を浮かべて帰って行った。
「...///」

