「ぁッ、」
と、何かを思い出したかのような声をあげて、俺の方を見てきた。
...?
「そういえば、まだ名前聞いてない...」
...名前?
俺の?
...だよな(笑)
あれ?
でも...
「名簿とか、貰ったっしょ? それ見てないの?」
貰うよな?
普通...。
「見たけど...ココの生徒多すぎるんだもん。私、名前覚えるのはすごく苦手で...。先生の覚えるのも苦労したし...」
と、頬をプクーっと膨らますセンセイはあまりにも可愛すぎた。
だから俺は、まだ頬を膨らませながら、引き出しから名簿を取り出しているセンセイに、近付いてみた。
「んー、コレかなぁ?」
そう言って顔を上げたセンセイはビックリして、名簿を落とした。
「っ?!///」
「あれ? センセイ、顔真っ赤にしちゃって...」
俺はそう言ってもっと顔を近付けた。
すると更に顔を赤くするセンセイ。
いやマジ、可愛すぎだろコレ。
「な、何?! ちちち、近いよッ?!///」
「ぇ? 何がぁ?」
惚けたフリをする俺にセンセイは、怒っているのか恥ずかしがっているのかわからないような顔で俺を睨んできた。
...ぁー、キスしたい。
何て考えてしまう俺は、もうどうかしてた。
...バカだよな(笑)

