...わかりやすいのか?(笑)
「茉莉チャーンっ!!」
敦也がそう叫んで、先生にブンブン手を振った。
「ぁッ、朝の...」
先生は、少しビックリした顔をして俺らを見た。
「そうそう朝の!(笑) で、何してんの?」
「ぁ、あの、坂下先生を探してるんだけど...」
...坂下?
って、あの数学のばぁさんか。
「何か用事?」
俺がそう聞くと、
「うん、資料を渡したくて...。でも、何処にいるのかわかんなくて...」
そう言って先生は、少し困った顔をした。
坂下...が、居そうな場所?
んー、確か...、
「坂下なら、数学準備室にほとんどいると思うよ?
前に、んなこと言ってた気がする。
『私は数学準備室にいることが多いので、質問や何かある人は、数学準備室に来てください』
...とか何とか(笑)
「え? ホント? ありがとう!」
ぁッ、今の笑顔ヤバかった(笑)
可愛すぎじゃねぇ?
ホントに先生かよ...。
「ん、じゃね」
「ぅん! ありがとうねっ」
「はーぃ」
そう言って先生は、数学準備室の方へ歩いて行った。

