‐side 蒼‐



「ぁ、」



朝、俺が昇降口前の階段を昇ろうとしたら、敦也らしき人物を見かけたから行ってみた。



「敦也、何してんの?」



と、敦也に声をかけると━━...。



「あ、蒼! おはよー! 今ね、先生ナンパしてたのっ♪」



...ナンパ?



「は?」



そう言って、俺は敦也の後ろからちょこんっと顔を覗かせた。



「あ、新しいセンセーね」


「おぅ! 近くで見たらもっと可愛かった♪」


「何それ(笑)」


「お前も見てみろよ!」



はは、何言ってんだ、敦也は...(^^;)


と思いながら先生の方を見てみると、俺らの方をボーっと見ながら突っ立てた。


...大丈夫か?


そんな先生に俺は近付いて、



「なに、ボーっとしてるの? 先生?」



っと言い、顔を覗き込んだ。


っ!


...驚いた。


マジで敦也の言った通り、可愛い...。


キレイで長い茶髪はサイドで一つに縛ってあり、二重でパッチリとした目が印象的。

肌が白くてスベスベっぽそう...。


って、何を考えているんだ、俺は━━...。


ってか、顔真っ赤だし(笑)


ぁ-、何か、いじめ甲斐がありそう...。