[短編]One-Way ticket~仁の場合~

俺がアコに告白したのは十二月に入ってすぐ。

「なぁ・・・もう知ってるかもしれないけど
 俺さぁ
 お前のこと好きだ。」


アコを見ることができなくて
夜空を見上げて
ボソッって言った


つもり・・・だったけど


きっと
ものすごく泣きそうな顔をしていたんだと思う。


だって
その後
アコが噴出して笑ったから。



「言うのが遅いよ。
 どれだけ待たせたと思ってるの?」

大きな瞳に写るのは俺だけ・・・


俺は思わず飛び上がって
喜んだんだ。



単純だからさ


世界は俺のために回ってるって思えた。