「恋…ねぇ。私にはまだ早いんじゃないかな」





私はちょっと困った顔で微笑んだ。





そしたら、美琴が


「…そっか。ごめんね。香夜も、前に進まなきゃだめだよ!」





と言ってくれた。私はその時実感させられた。





響也のことを忘れないといけない日がくるとーーー…





学校はあっという間に終わり、夕方の空を眺めながら歩いていた。





空をみていると、響也が私のことを見守ってくれてるって思ってしまう。





いや…必ず空の上からみてくれてるよね。





家のドアを開けたら、お母さんがご飯を作っていた。





何年ぶりだろう…お母さんが家にいる。





思い切って、「ただいま」と言ってみた





お母さんは、「おかえり」って言ってくれた。





「香夜。ご飯できたわよ」





部屋まで呼びにきてくれた。





「はぁーい。すぐ行く」





イスに座ると、お母さんは


「香夜…ごめんね。仕事が忙しくて…帰れる時は帰ってくるからね」





お母さんはすごく優しかった。私のために帰って来てくれる。





その日はご飯を食べてすぐ寝た。