7時ぐらいに家についた。




「ただいま」




………シーン




やっぱね。私の両親は共働きでほとんど家にいない。




でも、晩ご飯は絶対に作って行ってくれる。




それだけでもまだ嬉しかった。




鞄をおいて、ベッドにダイブすると大の字になってあの人のことを考えてた。




あなたがいなくなって、もう5年が経つんだね。




私はまだこの世界で生きてるよ。あなたの分まで生きてるよ。




"…や…かや……香夜"




『あなたは…だれ…?』




"響也だ。俺はずっと何年経ってもお前のそばにいるからな"




『どういうこと…?なんで…響也が…』




"わからない。なぜかお前と話せてる。
香夜、今は言えないけど俺はずっとお前のそばにいる"




『そばに…?なんで…?響也は…響也は…もう…』




"ごめんな。今は無理だ。じゃあな"




起きた時には顔に汗がたまってた。




響也…なんで私はあなたの夢を見たんだろう?




これにはきっと…意味があるはず。




ーー…この時の私は何も知らなかった。
何が起きるかも、わかるはずもなかった