「そんなことないと思うけどな。忘れられないなら忘れなきゃいい」
男の子の強さに甘えるように泣いてしまった。
「泣きたいだけ泣け」
なんでだろう…この男の子と響也を重ねて見てしまう。
響也とは、年も…身長も違うのに。
ただ…この優しさが響也と似てる。
この子は…一体誰?
「なんで私に優しくしてくれるの…?なんで…っ…初めてあったのに…」
「もし…俺がお前と会ったことあるって言ったらどうなる?」
「えっ…?」
私は驚きのあまり、顔をバッとあげてしまった。
「…なんてな」
男の子はすごく悲しい顔をしていたけど、すぐ笑顔になった。
私は学校が始まるので、男の子と別れて学校へ向かった。
