建築散歩


全ての案内が終わると

私は飲みかけの天の紅茶をゆっくりと飲んだ。

その間 この空間を眺めて居たかったからだ。


とうとうカップの底が見えてしまう

私は名残惜しい気持ちを抑えて
席を立った。




彼は
また何かイベントがあるかも知れないから
散歩の時は是非注意して見てください と、いい情報をこっそりと教えてくれた。


ありがとうといい外へ出る。

一歩出た世界は相も変わらずの表情だ。

私は不思議の国のアリスになった気分だった。


優ししい紅茶の香りだけが 今も舌の上に
残っている。